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気が付くとその右手には拳銃が握られていた。
「私の使命はここに来た死刑囚の死刑をすること。君もそのうちのひとりだってことをお忘れかな」
覚悟は出来ていた。しかし実際に拳銃を突きつけられると、死への恐怖に襲われ健一郎は後退りをする。
「おやおや、今更死が怖くなったのか?これまで多くの死を目の前で見てきた君に怯える必要があるのかい」
鬼粋の言っていることはあながち間違いではない。一度生きる希望が見えたが、今はもう見えない。それに今の状況で自分が助かる可能性はゼロに等しい。
何か鬼粋を倒す方法があれば別だが……。
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