最期の機会

21/23
前へ
/199ページ
次へ
健一郎は、ハッとしてピストルを構えていた腕から力が少し抜けた。 そう、元警察官の健一郎には人を殺す、そんなことは出来る出来ないの話ではなく、人を殺すこと事態考えられなかった。 しかし、これまで多くの死を目の当たりにしてきた。自分が死ぬことに今は恐怖は感じない。だが、人を殺すことにはとてつもない恐怖を感じている。 自分の手が震えているのが分かっていても、抑えることが出来ない。 しかし、自分が撃たなければ助けに来てくれた陣内が殺されてしまう。その使命感に健一郎は押しつぶされそうだった。
/199ページ

最初のコメントを投稿しよう!

719人が本棚に入れています
本棚に追加