719人が本棚に入れています
本棚に追加
陣内は被っていた帽子を取り、一礼した。
「すみません。ちょっとごたごたがありまして」
「その腕を見ると、今回は意外に苦労したみたいだな」
陣内の右腕には包帯が巻かれていた。
「ええ、本郷鬼粋が無駄に銃を撃ったりしたので、この通り……。しかしきちんと仕事はこなしていました」
「そうか」
すると男は本などが数え切れない程並んでいる棚から1つ取り出し、また1つ取り出しを繰り返し、そしてようやくひとつのファイルを取り出した。
最初のコメントを投稿しよう!