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universe
それはそれは長い間
universe…宇宙…
universe…全世界は…
大切に、大切に
自分がこの世に産み落としたものを
育てました
自分が…滅びを…
産み落としたものに
滅びをもたらすなど…
なにも知らずに…
あるとき、ひとりの少年が、現れた
たった17歳の少年…
重すぎる過去、現在、未来を抱えて…
彼は滅びに腕を伸ばし、指を一本立てる
はるか上空にあるものを指さすように
彼は滅びを止める力…
<<大いなる始まり>>を
指さす方へ…
命の灯を燃やして…
彼は彼のカタチを象った石になった
多くの黒い感情が
石を揺さぶる
石…いや、彼は
感情が滅びに触れないよう
その揺さぶりに
彼を退けようとする感情に
抵抗する
感情はひとつ、またひとつと
姿を消す
やがて、目映いほどの光が
彼を包み込んだ
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