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おじぎをする岩の上でシロネコのチコが笑ってしっぽをゆらしていた。
違う。いつもとちがう・・
チコはこんなとき笑わない。
その一日タロはドキドキしながら過ごした。いつ別れ話をされるのかが不安だった。
一日は愉しくおわった。
タロはチコにそれからも怒られなかった。
タロはチコの心が見たかった。ときどきわざといじわるをするようになった。
チコの嫌いな陸ザリガニやウミガエルのたまごを近づけたって怒らなかった。
こんなのはチコじゃない。
タロは些細なことにイライラするようになっていた。
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