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キスの後、涼太は恥ずかしそうな顔をしながら言った。
『今年の目標は、資格を取って、仕事をして、お金を稼ぐんだ。来年は……。』
涼太は、そこまで言うと口をつぐんだ。
マユは、せがむような瞳で涼太を見る。
『来年は………立派な大人の男になって、右手じゃなくて、マユの左手に指輪をつけられるように頑張るんだ。……ダメかな?』
マユは、耳まで真っ赤にしながら、首を横に振り、恥ずかしそうに笑った。
左手の薬指…。
まだ子供だった二人は、幼い結婚の約束を交わしたのだった。
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