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『その時は、マユにプロポーズする。今度は、こんなみっともない俺じゃなくて、夢を叶えて立派な大人になってさ。だから覚悟してろよ』
涼太は、真っ赤な目をしながらはにかんだ。
マユは、溢れそうになる涙を堪えながら頷いた。
『りょうくん、頑張ってね。応援してるから……』
『マユも頑張れよ。夢、叶えてくれよな。』
涼太は、マユの背中を押し、マユを立ち上がらせた。
『夢に向かって歩くマユを見届けてやる。見えなくなるまで、背中を押してやる。だから先に行けよ。もう、マユは一人で歩けるんだからさ。』
涼太は、涙の乾かぬ目をしながら言った。
『うん。りょうくん、またね』
マユは、涙を滲ませながら精一杯の笑顔で涼太に手を振った。
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