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その時の自分には、まだその夢の意味がよく分からなかった。だが、大人になって、ようやく分かった。
そして、あの武人は死ぬまでその夢を追っていたのだ。
俺が代わりに叶えてやろう、そう思った。
今、一つの旗の下に、同じ志を持つ全ての民族が集まった。傲慢な王の支配に立ち向かうべく、眠れる怒りと勇気を奮い起こし、それぞれの武器を手に取ったのだ。
数百の戦士達を引き連れて、男は向かった。戦いの地へ。
ああ、そうだ。これが最後の戦いなのだ。もう後には引き下がれない。
これまで王国の兵士達とは何度も戦って、何度も勝ち続けてきた。
そして、今度もそれが続く。続けなくてはならなかった。
「おおおおおおおっ!!」
男は、咆えた。剣を振り回し、敵を薙いで、圧倒する。屍の地面を踏みしめ、男は敵陣の奥へ奥へと突き進む。
やれる。これなら、やれる。男の中で、野望が確信へと移りつつあった。この戦いで勝てば、あとは敵兵の後ろで待ち構えている城を落とすのみ。
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