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ガタンッ!!
「いっ…つぅ…」
はでな音と声が聞こえたので
急いで窓から覗いて見ると、
1人の女の子が
ベッドから転がり落ちた所だった。
彼女はとてもくるしそうに
もがいていた。
この子か…。
僕は理解した。
リストの順番は早く死ぬ順番で
並んでいる。
いきなり一番上にきたこの子は
もうすぐ死ぬのだろう。
突然の事故で…
…その時電話がなった。
プルルルルプルルルル
彼女は電話に手を必死に伸ばす。
でも届かない。
届かないことがわかったのか、
悔しい顔をしていた彼女は、
意識が朦朧としてきたのだろうか?
はたまた時間切れか、
さっきとは違う諦めた顔をしていた。
―。
なんだろうこの気持ち。
この子は死なせちゃ駄目だ。
死んじゃ駄目なような気がしたのだ。
気付いたら
僕は声をかけていた。
「本当にいいの?」
彼女は僕を見上げる。
そして僕は彼女の背中に
そっと手をおいた。
そして…
僕の命をちょっとだけ吹き込んだんだ。
彼女は驚いた顔をしたが、
次の瞬間には眠ってしまっていた。
僕は彼女をベッドまで
運んで、
「またくるよ。」
と言い残し
出て行った。
まだ仕事は終わらない。
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