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大きな 山 は 近くで 見ると
とっても 大きくて ガビ犬 は びっくり しました
こんな 大きな 山なら
おいしい もの が たくさん あるに 違いない!
ガビ犬 は うきうき と 登って いきます
でも 山道 は くねくね 曲がって
とっても 疲れて しまいます
おいしいもの も 見当たりません
ガビ犬 は 困って しまいました
だって お日様 は もうずいぶん 下に いるから です
ついに ガビ犬 は 山の てっぺん まで 来て しまいました
夕空に 家々の 明かり が 灯り
きらきら 輝いて みえました
こんどは この街 に 住もう かな
ガビ犬 が そう 思って いると
後ろ の 草むら が がさがさ 鳴りました
びっくり して 振り返る と
草むら から 声 が しました
「だあれ?」
草むら が 喋った!!
思わず 口 に すると
「草が喋るわけないだろ、俺だよ」
と 草むら の 中から 白い 狐 が でてきました
真っ白 の 毛並み が とっても きれいで
薄汚れた ガビ犬 とは 大違い
「それで、お前はだあれ?」
狐 が また 聞きます
ガビ犬 は びくびく しながら 答えました
「ガビ…って人間は呼ぶよ」
「ガビ?へーんな名前!!」
白い 狐 は 大笑い
ガビ犬 は 何が 面白い のか 分かりません
「俺はね、シュリっていうんだ」
白い 狐 の 名前 はシュリ
ガビ犬 は 忘れない ように くりかえします
シュリ狐 は 楽しそう に 尻尾 を ふっています
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