灰色ノ世界

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少女はいつも一人でした。 灰色の世界に独りきり。 だから少女はいつも願っていたのです。 "この世界から連れて行って" と。 「どうして世界は灰色なの?」 少女は呟きました。 少女の唇は紅く美しく、紡がれる声もまた、綺麗で、灰色の世界はそれに見惚れて、答えを言いません。
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