第 3 章

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今も忘れられません。 焦点のさだまらない そら目で、言動(ゲ ンドウ)がオカシカッ タことを。 真面目な人ほど、サ ラ金地獄にハマリや すいのかも知れませ ん。 昼夜問わず、祝祭日 なんのその、懸命に 「仕事!仕事!仕事 !」 仕事が趣味だと言っ て働き続け、 「世の中、こんな素 晴らしい人がいるの に、お前は明けても 暮れても、〇パチば っかり 早や、わし の銭、かえせゃー! 」と私を攻めていた 友人から、ある日、 〇×さん交通事故で 、意識不明の重体と の連絡があったので す。 消費者金融ほか、〇 ×さんにお金を貸し ている人達が、面会 謝絶の病室の前に集 まっています。 仕事師の鏡だと、褒 めちぎっていた友人 が、今では沈黙して います。 私は、 「それは違うだろう …マジに仕事好きな 人なら、3つも4つも 掛け持ちなんてしな い!要するに金に困 っていて、無理して るに違いない!!」 と、言い争いになっ たほどです。 結局、私の予想は、 ずばり的中してしま いました。 私も友人も、〇×さ んの借金については 、亡くなる直前まで 知らなかったのです から無理もありませ ん。 後の祭りです…。
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