痂は黒く
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キャベツ畑を見てると、あの娘が独りで夜空を見上げてるのが不思議に思えた。 いつもと違う雰囲気に、ボクは夢中で引き込まれていたんだ。 よく見れば、あの娘の頬にキラキラと光り伝う雫が見えていたんだ。 まるで無数に過ぎ去る流れ星の様に、月夜に浮かび上がっては零れ落ちる。 あの娘のそんな哀しそうな表情は見たことがないし、見てはいけない様に感じた。 まるで、今までの笑顔が夢の出来事のように……。
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