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案の定、俺へと伸したセンセーの手はピタリと止った。
思った通りの行動に思わず笑いが込み上げる。
「…笑い事ちゃうやろ」
「…だね、ごめん」
クスリと笑った俺が気に入らなかったのか、普段から低い声を更に低くして、センセーは呟いた。
「何でなん?急にそんなん言い出して」
「急じゃないよ。ずっと考えてた。」
陶器みたいに冷たい表情で俺を見つめるセンセーに、対抗してた訳じゃないけど同じくらい感情の籠らない声で返した。
「もう飽きたんだよね、センセーと居るの。つまんない、だから…っ?!」
まだ途中だったのに。
センセーの唇が俺のに触れ、貪るようにキスするから。
途切れた言葉は青空の中に溶けてった。
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