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目線を目の前に戻し、小さく息を吐いて、センセーの薄い胸を押す。
「…村上、」
「しつこいよ、センセー」
元々興味は薄れてたけど、あの瞬間、センセーなんてどうでもよくなった。
今は…、扉の側で唖然として俺らを見てるであろう彼が、欲しい。
彼を手に入れなきゃ。
「そういうのキライ。もうセンセーの事、好きじゃないから。…バイバイ」
センセーの顔が酷く歪んで、気付いたら頬に痛みが走ってた。
「俺は手ぇひけへんからなっ!」
捨て台詞(って言うのかな、こういうの)を吐いて、センセーは屋上から去っていた。
(結構楽しかったよ、センセ)
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