1. 誤算と計算

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目線を目の前に戻し、小さく息を吐いて、センセーの薄い胸を押す。 「…村上、」 「しつこいよ、センセー」 元々興味は薄れてたけど、あの瞬間、センセーなんてどうでもよくなった。 今は…、扉の側で唖然として俺らを見てるであろう彼が、欲しい。 彼を手に入れなきゃ。 「そういうのキライ。もうセンセーの事、好きじゃないから。…バイバイ」 センセーの顔が酷く歪んで、気付いたら頬に痛みが走ってた。 「俺は手ぇひけへんからなっ!」 捨て台詞(って言うのかな、こういうの)を吐いて、センセーは屋上から去っていた。 (結構楽しかったよ、センセ) .
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