2. キッカケと始まり

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「はぁぁっ?!!な、何なんですか、突然!」 ズササッって音が聞こえそうな位後退られて、でっかい声で質問されたから 「いや、単純に興味があるんだよね、金田に。何か面白そうで」 ってにこやかに答えたら、物凄くやな顔された。 「なんすか、その理由。お互い好きでもないのに、付き合うなんて考えられないですっ」 顔真っ赤にして熱弁する金田見て、純粋な奴なんだなって変に感心したりして。 「俺は好きなんだけどな、金田の事」 「 …… 」 「…分かった!条件付けよ」 黙りこくった金田に、最後の手段としてこんな提案をしてみた。 「…条件?」 「そう。期限付き交際、ってのはどう?そうだなぁ…、3ヵ月!3ヵ月間だけの恋人」 「……3ヵ月…」 期限が来たら一切金田にはチョッカイ出さない。 俺、飽きっぽいし。必ず約束は守る。 粘って粘って粘り尽して、漸く金田は首を縦に振ってくれた。 「マジで!?サンキュー」 「3ヵ月経ったら僕には近付かない。約束ですからね」 「分かってるって」 気弱な念押しに軽く頷いて、ゆっくり金田の側に近付く。 「金田さぁ、…キス、した事ある?」 「はぁ?」 金田の肩に手を添えて爪先伸して。 「 …っ!なんっ、」 唇奪ってやった。 「じゃ、明日から宜しくねぇ~。さ・と・し♪」 ヒラヒラと手を振って去ってく俺の背中に、 「下の名前で呼ぶなっ!」 金田の声がぶつかった。 キッカケは単純な一目惚れ、始まりは複雑な条件付き。 .
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