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「最初からそうやっておけばよかったんです」
と、思い切りドアをあけてやると、「へぶぅ」と言う奇っ怪な鳴き声が。
辺りを見渡すと。
「おや、いない……」
「下ぁ!!」
と、下を見ると、足元に何かが鼻を押さえて転がっています。
「鈴亜さんや、そんなとこで転がっていると風引きますよってか踏まれますよ?」
「いや、あんたが吹っ飛ばしたんでしょ!? ってなんで足上げてるの? 頼むから踏まないでね。後生だから!」
優しさの塊のような私はわめく鈴亜さんの言葉を聞き、上げていた足を戻して手を貸してあげます。
鈴亜さんは私の手をとり、立ち上がると。
「酷い目にあった……」
と呟くのでした。
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