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「お前っ、さっきからめちゃくちゃ失礼な事いいやがって……!!」
人だかりを抜け出し、なにやら喚きながら向かってくる赤いぼさっとした長髪。
長髪だけに挑発。
つまんない。
「ルナさん、なんだか怖い人が近づいてきます!」
コーラルは私の後ろから赤髪を指差します。
ちなみにあのバカな赤髪の名前は……、そうです、3Bの学園祭伝統の。
「コーラル、あれはソーラン節と言います。あまり怒らせると踊りながら襲ってくるから逃げましょう。ではミア、また」
コーラルの手を掴むとそのまま一気に走り去ります。
……とは言っても教室だから離れただけですが。
ミアは苦笑しながら叫ぶソーラン節をなだめ、後ろからはもう一人、地味な人がぐったりしながら合流しています。
リリスは私の後ろについてきています。
ちょうど集まったところで……。
「……もう授業を始めていい?」
いつの間にか怒気がこもった笑みを浮かべるセイラ先生が……。
ええ、そりゃあもう。
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