目覚めの部屋

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しばらく考えた後、ミチルは意を決し、やはり部屋の外に出てみる事にした。 それほどに青い鳥を探すという強迫観念にも似た使命感はミチルの思考の大部分を占めていた。 恐る恐る一歩を踏み出し、ノブに手をかける。 暖かい部屋の中で、このノブだけが違う空間にあるかの様に冷たい。 出たくないっ。 怖いっっ。 改めて感じる恐怖感。 それを振り切るかの様に、ミチルは勢い良くノブを回した。
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