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((ぁ…クレヨン、一色くんのところ、いっちゃった…どうしよう))
[お絵描き中、クレヨンが一色のトコにころがり
ここは喋るとこです]
「ん?紙飛行機…僕宛て?」
[がさがさと開き]
((ごめんなさい、足元にクレヨン転がって…取りに行ってもいいですか?))
[ここは喋るとこです]
「チッ面倒な」
[苛々と呟き立ち上がり]
「…あれ?一色、どこか行くの?」
[いつものゆるい口調で]
「ってシカトかいな…授業中やねんけどなぁ」
「いいんじゃない?自習だし…俺も、ちょっと行ってこようかなぁ」
「ほな、俺がプリントやっといたるわ」
[しゃーないなぁ、とでも言うように、少し偉そうに]
「あはは、間違えないでよー?」
【屋上】
「くそっ!!」
[ガシャン!と金網に拳を叩きつけ]
「…ダメだ…耐えられない…」
[辛そうに]
「一固体の連なり…まわりからの干渉…すべてが癇に触る…今の僕には、破壊しかないから………七緋…」
[だいぶ間をあけてから、祈るように]
「…それって、恋人の名前?」
「っ、貴様…」
「屋上が開いてる学校って、珍しいんだよねー」
[マイペースに]
「…それ以上よるな、人間風情が」
[冷たく]
「…本当に人間かな」
[ぽつり、と]
「…何が言いたい」
「一色は、人間じゃないんじゃないかって話」
「僕が人間であるか否かと、貴様が人間であるか否か、何の関係がある?」
[興味なさげに]
「大有りだよ。…俺は、とある一族の末裔でね。長いからいろいろ端折るけど、その一族はある魔物の脅威に曝されていて、対処法として、その魔物の血を体内に混ぜたんだ」
「…紅月(コウゲツ)の末裔か」
「知ってるってことは、やっぱりヴァンパイアなんだ。通りで血が騒ぐわけだ」
「聞いたことがあるだけだ。ただ…壊滅したと聞いたが?」
「…逃げたんだよ、俺は…。でね、頼みがあるんだ…俺を」
『僕を、殺して?』
「殺してくれない?」
「な、ん…」
[七緋とダブリ、言葉につまる感じ]
「君になら、殺されても本望だし…疲れたんだ、俺も」
[『疲れ~』以降はトーン落として]
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