第二話 いろいろ人間嫌い

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  ((ぁ…クレヨン、一色くんのところ、いっちゃった…どうしよう)) [お絵描き中、クレヨンが一色のトコにころがり ここは喋るとこです] 「ん?紙飛行機…僕宛て?」 [がさがさと開き] ((ごめんなさい、足元にクレヨン転がって…取りに行ってもいいですか?)) [ここは喋るとこです] 「チッ面倒な」 [苛々と呟き立ち上がり] 「…あれ?一色、どこか行くの?」 [いつものゆるい口調で] 「ってシカトかいな…授業中やねんけどなぁ」 「いいんじゃない?自習だし…俺も、ちょっと行ってこようかなぁ」 「ほな、俺がプリントやっといたるわ」 [しゃーないなぁ、とでも言うように、少し偉そうに] 「あはは、間違えないでよー?」 【屋上】 「くそっ!!」 [ガシャン!と金網に拳を叩きつけ] 「…ダメだ…耐えられない…」 [辛そうに] 「一固体の連なり…まわりからの干渉…すべてが癇に触る…今の僕には、破壊しかないから………七緋…」 [だいぶ間をあけてから、祈るように] 「…それって、恋人の名前?」 「っ、貴様…」 「屋上が開いてる学校って、珍しいんだよねー」 [マイペースに] 「…それ以上よるな、人間風情が」 [冷たく] 「…本当に人間かな」 [ぽつり、と] 「…何が言いたい」 「一色は、人間じゃないんじゃないかって話」 「僕が人間であるか否かと、貴様が人間であるか否か、何の関係がある?」 [興味なさげに] 「大有りだよ。…俺は、とある一族の末裔でね。長いからいろいろ端折るけど、その一族はある魔物の脅威に曝されていて、対処法として、その魔物の血を体内に混ぜたんだ」   「…紅月(コウゲツ)の末裔か」 「知ってるってことは、やっぱりヴァンパイアなんだ。通りで血が騒ぐわけだ」 「聞いたことがあるだけだ。ただ…壊滅したと聞いたが?」 「…逃げたんだよ、俺は…。でね、頼みがあるんだ…俺を」 『僕を、殺して?』 「殺してくれない?」 「な、ん…」 [七緋とダブリ、言葉につまる感じ] 「君になら、殺されても本望だし…疲れたんだ、俺も」 [『疲れ~』以降はトーン落として]
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