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最後の朝。
私は壁にセットしたシャワーで躰を温めながら石鹸を泡立てる。
シャワーヘッドの取り付けられた壁に向かって立つ私の後ろには、彼がいる。
「幸希。」
呼ぶだけで切ない気持ちになる名前。
「何??まー。」
呼ばれるだけで満たされる声。
彼は私のコトを「まー」と呼ぶ。
「…幸希…躰洗いたいんですけど…(´・ω・`〃)」
「んー??ごめんごめん(´ω`〃)」
背中からぴったりと包まれるような感触が離れる。
自由になったのはいいけれど少し背中が寂しい。
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