学校

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僕の名前は長瀬彼方。 身長は180cmで中肉中背。 特徴と言えば、頭髪に白髪が混じっていることかな? これは小学生から生えているもので、目立たせないためにも髪はいつも短めに切り揃えている。 昔は気にしていたけれど……今はもうどうでもいいと思っている。 僕は現在H高校に通う高校二年生で、テニス部に所属している。 進学校というだけあって勉強が進むスピードは早く、部活と両立させるのは難しいけれど、なんとかこなしてこれている。 クラスメイトはみな良い人ばかりで、気の合う友達がたくさんできた。今までの学生として生活を送ってきた中で最も楽しい日々だと思う。 今までが今までだったから…… ただ、最近ネックになってきたものがある。 部活動だ。 単に上手にプレーできない、という理由ではない。チームメイトが面倒くさいのだ。 また彼らの相手をするのかと思うとため息が自然と出てきた。 突然雨でも降ってこないものかと教壇に立っている先生の目を盗んで外を眺めるも、秋も終わり、冬の気候に変化した空には雲は一つもなく、雨など微塵も感じさせない。 そんなことをしているうちに、無情にも授業の終了を知らせるチャイムが鳴った。 先生が次回の予習の指示を出していたが、退屈な学校の授業から解放された生徒の喜びの喧騒にかき消され、聞き取れなかった。 友達から遊びの誘いがあったが、部活があるから、と断り、今日も面倒な事が待っているんだろうな、と思いつつも、僕は部室に向かって歩みを進めるのだった。
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