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「構わんで。」と普通に答えた。
Hなんて誰とでもできる。愛がなくても。これは迎えに来てくれたお詫び。 そう思った。
「あっ、俺、ケンって言うねん。幸ちゃん、いくつ?」
「17。」
「17かぁ。ってひょっとして現役?」ケンは驚い様子で言う。
「せゃでぇ。」
「俺、捕まらんよなぁ。」「捕まらんよ。ぅち、ポリに言う気ないし。SEXってさぁ、同意の上の行為やん。ポリが見てる訳ないやん。もし、ホテル行く前に路上でポリに止められたら妹って言うたらええやん。」
「せやなぁ。その手、頂きっ。」ケンは笑って言った。
ケンは23歳やった。
ケンとご飯行ってホテルに入った。
「幸ちゃん、幸って呼んでいい?」
「構わんで。ぅちもケンって呼ぶし。」
「あんな、その格好やったら部屋入られんからこれ着て。」とケンは大きめのトレーナーを渡してきた。 ぅちは、制服やった。
確かにこれやったらヤバイわな。って思いながらケンが渡してきたトレーナーを着た。
そして部屋に入る。
入ったらダッシュでソファーにどかっとケンは座った。
「はぁ…フロントのおばちゃんにバレる思ったけど案外楽勝やん。なっ。」とぅちに同意を求めた。
「確かにせやなぁ。」とぅちもホッとした感じで言った。
その後、ケンと一緒にお風呂に入った。
ケンと一緒に湯船に浸かってて、ちょっとイチャついてた。
しばらくしてイチャつくんケンがやめた。
「どしたん?ケン?」不思議に思ってケンに聞く。
「あんなぁ…俺、住んどるトコ京都やねん。今日はこっち地元やから帰っとってん。明日、京都帰んねん。幸、一緒京都おいでや。」
「行くぅ。」ぅちは迷わず答えた。
親の事、家の事、家族なんかどうでもよかった。家帰ってもぅちの居場所がなかった。 口を交わす事もほとんどないに等しかった。
「そか。んなら明日京都一緒に帰ろや。ってかお前、親は?」
「親?いないよ。」ぅちは初めでケンに嘘をついた。そうでも言わなかったらケンは余計気にしてしまうと思ったから。
「そか。」
ケンはそれ以上聞こうとしなかった。
「京都って何があんの?」空気を悪くしないようにぅちは、別の話題を出した。
「京都?和紙に、金閣寺、銀閣寺やなぁ。」
「見に行きたい。」
「そんなら一緒に行こや。ってか、お前、家、京都にないやんなぁ。俺ん家おいでや。住んで構わんで。」
「ホンマ!?ありがと。ケン」
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