願い残すは未練の魂

23/57
前へ
/59ページ
次へ
私はそっと胸をなでおろ…す訳が無い。 太陽が西に傾き、すっかり空は紅く染まってしまった。 そのうち夜が来て、妖怪の時間となるだろう。まあ、そんなことは私にはどうでもいい。もっと重大な問題が私の身に起きているからだ。 「はぁ、何で私がこんなこと……」 頭に猫耳を生やした輝夜が私の膝枕で寝ている。 私が輝夜を追ってこの竹林に来たときでは考えられない状況だ。
/59ページ

最初のコメントを投稿しよう!

86人が本棚に入れています
本棚に追加