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そういう事だ。炎狼牙に伝えよう。
そう決めた俺は、着替えて一階に下りた。
居間のテーブルの上に昨日と同じように朝飯が配膳されている。
俺は何も言わず黙々と目の前の飯を食った。
すぐに食べ終わり、「ごちそうさま」も言わずに倉へと向かった。
昨日俺は扉を閉めずに戻ったので、倉の扉は開きっぱなしだった。
俺は倉に入るなり、声を張り上げて言った。
「炎狼牙! 決めたぞ!」
すぐに反応が返ってきた。
「待ち侘びたぞ。 では早速聞かせてもらおうか。汝の答えを。」
「俺は向こうに行く。 テトラを倒す。」
「わかっていると思うが、かなりの危険を伴う。それでも…」
「行く。」
俺は炎狼牙が言い終わる前に答えた。
炎狼牙は少し間を開けて、言った。
「そうか。覚悟は出来たようだな。」
「ああ。これからよろしく頼むぜ。」
「うむ。」
俺と炎狼牙の意志が合致した。
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