ep.02:R.L.研究所

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そこは、研究所みたいな所だった。 ビーカーやらフラスコやら試験管やらが見渡す限り置いてあって、 フラスコの中の液体がコポコポと音をたてている。 俺は、さっきまでいたはずの炎狼牙がいないことに気付いた。 「あれ? 炎狼牙?」 頭に響く重い声が聞こえる。 「我は今の主の力では狼の姿ではいられない。 まずはリティアに会って話を聞いてくれ。」 …了解。 一瞬寂しいような気がしたが、頭ん中にいてくれんならいいや。 まぁ、その後に炎狼牙の声はしなかった訳だが。 俺はとりあえず今居る部屋から出ることにした。 まずはリティアって人に会うんだっけ…? 俺が扉の前に立つと、ご丁寧に自動で開いてくれた。 さすがはパソコンの中。 なんでも最先端ってか? 俺の見た感じ、レトロな物は一つもなさそうだ。 推測だけどね。 何処に行くかわからんな…。 とりあえずは歩いてみよう。 研究所の中を歩いていると、床以外全部が硝子張りになっている通路に出た。 上から下の様子が伺える。 何やってんだありゃ…? 下では研究員全員が金属製らしき札と向き合っている。 理解不能だ。 何の為にやってるのかはわからんが、 理解不能だ。 俺は下の部屋の様子は気にしない方向で、先へと急いだ。
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