とある世界の物語

つまらなくも楽しい日常（ウィズ）

南と呼ばれる場所は……人が多く集まる場所。
掲示板がいくつも立て並び、その回りを人々が囲っていた。
ここでは、人が狩りの仲間を求めたり、限定された品物の取引が行われたり……とりあえず色々なことが行われている場所。
ゆえに、待ち合わせなどによく使われていたりする。
「よぉウィズ！何か買っていかないか？」
そう言ってブラックスミス、鍛冶屋が自分の武器を見せながら言った。
「今あるこいつで十分だ。またなー」
そう言ってスタスタと歩いていった。
人が集まると言うことは、そこで商売を始めるものもたくさんいる。
怪しい店から今のような武器屋までが屋台などでそれぞれの店を出している。
冒険者であり、商売人であるウィズもスィフィやヴォルがとってきたいろんな物を売るために店を出していて、いつ間にか顔なじみが増えていった。
さっきのブラックスミスもその一人だ。
「誰かいないかなぁ……」
そう言っても、正直言ってあまりにも広すぎるこの南で自分の知り合いを探すのは簡単なものじゃない。
だから、それぞれがそれぞれの場所、つまりは溜まり場として集まる場所を作っている。