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ところで、その麻婆豆腐には見慣れない緑色の実がある。
小生も友達も見たことがない。
「これ何?美味しい?」
知ったか野郎の小生はあえて中国語で尋ねてみた。
すると、中国人のお姉様はマシンガントークを始める。
小生のたどたどしい中国語を聞いても容赦ない。
何とかわかったのが、その緑色の実が「マー」と呼ばれるということのみ。
とはいえ、知ったかぶりに関しては人後に落ちぬ小生のこと。それだけで全てを理解した。
小生はお姉様に大きく頷き友に説明した。
「これがマーだ。これが入ってるからマーボー豆腐って呼ぶわけさ。日本のには入ってないだろ」
そして小生は麻(マー)を5粒位口に放り込んだ。
で、文字通り言葉を失う。口の中がビリビリ震える。
お姉様は水を差し出しながら、綺麗な日本語で
「マーは食べられないよって言ったじゃないの」
と言ったものである。
そんなこと言ってたのか。
ともかく、口が痺れて何一つ言い返せない小生であった。
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