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一体どうなってんだ?
まず最初に思った事がこれだ。真昼というのに辺りが暗い。そして時間が止まった様な感じがある。いや、これは止まっていると行った方が良いだろう。
「さっきまであんなに賑やかだったのに……一体なにが」
僕は周りを確認するために周囲を見渡す。周りの人々はまるで石像の様に動く気配が無い。
辺りを見渡していると、黒い塊の『何か』がある事に気が付いた。
「あれはなんだ?」
僕は興味本位で¨そいつ¨に近付く。この時近付いていなければ¨あんな事¨にはならなかったかも知れない。
僕は¨そいつ¨に手を置いてみる。不思議な感じがした。何か、暖かくて心地よかった。まるで僕の居場所の様に……。
「暖かい。それになんだこの感覚。覚えがあるような…ないような。」
そんなことを考えていると、不思議な何かが蠢いた。僕は驚いて手を放そうとした。が、手が一向に離れようとしない。
「な!手が離れない!?どーなってんだ?」
そしてその何かが僕の手に絡み付いてきた。
「うぉ!手に絡んできやがった!放せコラ!」
しかし僕の健闘虚しく、何かの中に手が完全に埋まってしまった。
「痛ッ!なんだよこれ!う、うわぁぁぁ!」
そしてその何かから光が漏れ出して、僕の視界を奪った。
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