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思い返せば、小さな頃はお姉ちゃんが大好きだった。
綺麗で優しい自慢のお姉ちゃんが、成長するにつれ私のコンプレックスになって。
両親が亡くなったときに、それはピークを迎えた。
つまらない、1つ1つの積み重ね。
例えば、叱られたとき。
誰かに比較されるとき。
徐々に私の胸に溜まっていった鬱憤は、最終的に家出という形で現れた。
カバン1つでやって来た私を、ユージは何も言わずに受け入れてくれた。
絶対に連れ戻しにくると思ったお姉ちゃんは、結局一度も迎えには来なかった。
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