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「意地を張るのもいい加減にしなさい」
病室に、少し冷静になったお姉ちゃんの声が響く。
「意地なんか張ってない!」
確かにすぐにお姉ちゃんに連絡しなかったけど、それはそれどころじゃなかったからだ。
もしそうじゃなくても、連絡していたかは微妙な所だけど。
「あなた1人でどうするの!? ただでさえユージくんには身内がないんだから」
それは私1人で何が出来るのかと言われているようで、ムッとする。
険悪な空気が流れるなか、ユージが恐る恐ると私に耳打ちした。
『ほら、チャンスだって、仲直りしろ……。謝れ』
謝る? 私が!?
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