家族

4/17
前へ
/130ページ
次へ
 一方的に怒られてるのも、叩かれて痛いのも私なのに、どうして謝らないといけないの!?  絶対に味方だと思っていたユージの裏切りに、私の中の何かがキレた。 「じゃあお姉ちゃんを呼んだらどうなってたって言うのよ!」  ユージを愛してる人を連れてきてくれたの?  ユージを助けてくれたの?  何も変わらないじゃない!  ここが病院だってことも忘れて叫べば、負けじとお姉ちゃんが声をあらげた。 「傍にいてあげられたわ!」  当然非難の言葉を浴びせられると覚悟していた私は、予想外の言葉にすぐ反応できなかった。
/130ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7354人が本棚に入れています
本棚に追加