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堪らなかった。
頭がぐちゃぐちゃでどうしようもない。
色んなことが一度に起こりすぎて、自分の容量なんてとうに越えてしまってる。
ここが病院だなんて頭から吹き飛んでいて、私は廊下を走り抜けてトイレに飛び込んだ。
眩暈がして倒れそうになるのをこらえて個室に入り、そのまま洋式の便器を抱きかかえて、胃の中のものを戻した。
しんどい。辛い。
自分が嫌いになる。
ユージを助けられない自分。どうにもならないもどかしさを、八つ当たりでしかあらわせない自分。
生理的な涙がこぼれて、視界がにじむ。
限界だよ、ユージ。
私は弱くて、1人で闘ってなんていけない。
今すぐここに来て、手を握って。
大丈夫だ、何も心配いらないって言って。
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