愛してるを三回

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 私の絶叫に、看護師さんが部屋に飛び込んでくる。 「どうかしましたか!?」  座りこむ私の肩に手をあてる看護師さんに、私は震えながらユージを指差した。 「中野さんが、どうかしたんですか?」  中野は、ユージの名字だ。  看護師さんは首をかしげながら、私とユージを見比べる。 「え、ユージが、浮いてて」  ……あれ。  もしかして……、みえてない?  相変わらず自分の体の上でぷかぷか浮いているユージが、鼻をほじっていた。  あ、なんかムカつく。 「……ちょっと混乱しているんですね。先生に、安定剤をもらいましょうか?」 「い、いえ! 結構ですっ」  優しく落ち着かせるような看護師さんの言葉に、慌てて両手をふる。  何度も大丈夫ですからと言い聞かせて、半ば無理矢理部屋から出ていって貰った。  私にしか、見えてない。  なら、信じてもらえるわけがない。
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