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どうしていいのかわからなくて、私は呆然と2人をみつめる。
それ以外、どうしていいのかわからなかった。
ただ泣き尽くすお母さんに、ユージがふわりと近づいて、そっと手を伸ばす。
もちろんそれは、空を切るだけだったけれど。
『……オレこそ、ごめん』
それがいま意識を失っていることなのか、それとも会いに行ったことなのか。
やっぱりわからなかったけれど、胸が奥が痛くなった。
……ほら、ユージはこんなに優しいんです。
痛みをしっているから。
だけど、それもこの人には届かない。
ようやく2人向き合えたのに、通じないなんてないよ。
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