いつかの約束

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 そんなの、悲しすぎる……。 「私は……、あなたを置き去りにしたとき、本当にひどいことを言って……」 『もう、いいよ』 「1日だって後悔しない日はなかったのに……、また私はあなた突き放した」 『守りたかったんだろ、家族を。わかってるから』 「いつも、私はあなたから逃げて……! 気付いたときには、いつも遅くて」 『遅くない、ちゃんと……届いてるから』  姿が見えないだけ、声が聞こえないだけ。  心はちゃんとお互いにむいているのに、視線は一方通行で。  それを見ることしか出来ない自分が、歯痒くて仕方ない。 「何も出来なくて……、産んだだけの母親で、悲しい思いしかさせてあげられなくて……」
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