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たぶん、私は心のどこかでそう言ってくれるのを待っていたんだと思う。
先が見えなくて、気持ちは追い詰められるばっかりで、ユージの命が重たくて。
もういいよって、ユージが言ってくれるのを待ってたんじゃないだろうか。
私がいない間に、ユージが消えてしまうのが怖かった。
『考えようによっちゃ、まだ6時間もあるんだぜ? 話したいことも、一杯ある』
だからどこにもいくな、というユージの声に、私はフラフラと頷きたくなるのを堪えた。
……いいの?
私は本当に、それで後悔しない?
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