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話してダメなら、縛り付けてでも連れてくる。
その決意が伝わったのか、思いきり動揺する声が聞こえたけど、知らない振りをして電話を切った。
たぶん、走れば15分ぐらい。
タクシーを呼んでる間につく。
ふと見上げた空からは、少し強くなった雨がしつこく降り続けている。
傘なんてないけど、構ってられない。
早く、早く連れてこないと。
ただその一心で、私は走り出した。
全力失踪なんて、いつぶりだろう。雨がはねあがって、足元を濡らす。
このまま私の心臓が破けてしまってもいい。
ユージを助けるのが、私じゃなくてもいい。
誰でもいいから、お願いだから。
ユージを助けて。
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