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「変な女って……、友達の彼女だろ?」
私の思いを代弁するような言葉に、ワタルが頷いた。
「そーなんだけど、何か今から病院に来いって言うんだよ」
ありえねぇよな! と軽く笑う様子に、視界がぐらぐらと揺れた。
「大体その入院した奴だって、なんか施設育ちとかでさ、昔色々悪いことしてたらしいぜ」
「へぇ、じゃあバチが当たったのかもな」
いま聞いている会話がユージの事だと、上手く理解が出来ない。
「まあ何度か飲みに行ったし、気の合わない奴じゃないけど、何か気味が悪いしな」
それ以上聞いているのが辛くて、私は両耳を押さえて上を見上げた。
そうしないと、涙が溢れそうだったから。
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