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泣きすぎで声が掠れている。
ただ事じゃないというのは伝わったようで、すぐにお姉ちゃんが息を飲むのが分かった。
『チサなの? ユージくんに何かあったのね?』
取りあえず落ち着きなさい、とたしなめる声に、私は更に嗚咽をもらす。
「ユージが、ユージが死んじゃう……」
私はたぶん、随分前から追い詰められていたんだと思う。
分からないことだらけでパニックになった私に、お姉ちゃんは「わかった」とすぐに頷いた。
「今から行くから、どこにいるの?」
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