愛してるを三回

last two hours

　ユージのいる病院を言えば、「そう」と短い返事が返ってきた。

『いま出張中だからちょっと時間はかかるけど、できる限り急ぐから』

　あなたはちゃんとユージくんの傍にいなさい。
　と、それだけ言ってお姉ちゃんは電話を切ってしまった。

　そうだ私、ユージの傍に行かないと。

　無音になってしまった携帯を耳から離して、私はうつ向いた。

　ユージの所へ行くのが、怖い。

　病院に帰ってしまえば、あとはユージが消えてしまうのを待つしかない。
　そんな時間、きっと私には耐えられない。

　私はのろのろと靴を脱いで部屋に上がった。

　そこかしこにある２人の生活の証が、ひどく胸を締め付ける。