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ある城の庭先。
そこで今、別れを告げている者達がいた。
「錬、これ皆からの選別だ。 ここに入れるの俺ぐらいだからな」
「ありがとう士郎。 皆にもお礼言っといて」
大きなトランクを黒髪の少年に渡す衛宮士郎。
受け取ったトランクを重そうに持つ天樹錬。
彼の格好は上下黒で動きやすい服装をし、手にはトラン
ク、背中にはリュック。
左腕には銀の腕輪して腰にはサバイバルナイフを下げている。
「本当に行くのね? 錬」
「はい、僕は元の世界には帰れないようなので少し別世界へでも遊びに行ってきます」
「」に辿り着いた「第四魔法」を使う、<青>の称号を持つ魔法使いの問いに錬は笑って答える。
「そう、なら私は止めないわ。 これ選別ね」
青子は錬の首に青い宝石が付いたネックレスを掛ける。
「それには私の魔力が籠められてる。 一度だけなら尋常じゃない威力の魔術が放てる筈よ」
「なんてありがたくて、恐ろしい物を……」
錬はそういいながらもうれしそうにペンダントを握る。
青子はどこか月夜に似ているせいか、青子の魔力は安心する。
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