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「さて、錬…… お前に頼まれた物は全てこの小箱に入れておいた。 それとこれは師としての選別だ」
青子の姉、橙子が錬に手のひらサイズの小箱と指輪を渡す。
「指輪は魔力封じだ。 お前の魔力は普通レベルだが、青子の魔力は膨大だからな。 あった方がいいだろ?
それとこれは私個人としての選別だ。 こいつは向こうについて暇な時にあけてくれ」
橙子が先ほど渡した小箱と同じ大きさの小箱を渡す。
「ホント、汝がいきなり異世界に旅立つと聞いて驚いたわ」
死徒二十七祖、第九位に、数えられる「死徒の姫君」が言う。
「ごめんね、アルト。 僕はやっぱりここにいれないよ、魔術協会がうるさいし」
「我がどうとでも出来るのに…… 迷惑を掛けたくないじゃな?」
アルトルージュの問いに頷きで返す。
「選別は昨日渡したから我からはない。 いいな?」
「うん、ありがとうアルト」
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