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私は彩に話せた事で、胸に溜まっていた何かがスッと消えて行くのを感じていた。
― 私は私のままで良いんだよね?
そう思った私は最後に彩へ聞いた。
『私は秀一の傍に居ても良いんだよね?』
私の涙につられて泣いている彩は、強い口調で言ってくれた。
「当たり前でしょ!きっと舞以上に秀ちゃんは、舞を必要としているんだから...
大嫌いになるまでずっと傍に居なさい!」
私は彩へ笑顔を見せて、まだ泣いている彩の髪をクシャっとしてからかっていた。
「あー!そうだった!」
突然大きな声を出す彩は、バッグの中から封筒を取り出し私に渡して来た。
「昨日返すの忘れてた!病院代と下着代のお釣り...それとホテル代も先に払ってくれていたみたいでさ...」
そう言って、一度私に渡した封筒からお金を出して見せた。
封筒から出されたお金は、98、900円もあって私は一人で驚いていた。
私はそのお金を、夜10時過ぎに帰って来た秀一に渡すと「今月分の食費に回しといて」っと、月頭に買い足すお酒を玄関から運びながら言われた。
そして3人で夕食を食べた後、明後日リリースされるアルバムをもらい、彩と2人で遅くまで聴いていた。
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