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そして3人がいつもの並びで座った時、秀一が私に声を掛けて来た。
「舞ー。大丈夫?」
「うん。大丈夫だよ」
「えっ!声出てるじゃん」
秀一は驚きながら、とても嬉しそうな顔をしていた。
乾杯を済ませ、久々に飲むビールに少し酔っていると、隣に座る秀一は啓介にかなり飲まされていた。
そんな啓介に凜が酔った勢いで絡んでいた。
「カウントダウンライブはし、な、い、ん、で、す、かー?」
「今年はやらねーよ」
「えーーー!やろうよー」
「やったとしても、鹿児島ではやらねー」
「はぁー?なんでよ?」
「凜が居るから...」
「ムカツクー!...黙ってギター弾いてる啓介の方が良い!」
「悪かったな!同じ人物で...」
そんな2人を見て、皆はひそかに笑っていた。
そんな中、彩と悠斗はコソコソと何か話していて、2人の向かい側に座る私でも、何を話しているのか全く聞こえなかった。
「舞ー。俺、酔ってるかも...」
突然そう言いながら、私の肩にもたれて来た秀一は、今までそんな酔った姿を見せた事はなかったから私はビックリしていた。
「秀一。明日は歌わなくて言いんだからとことん飲めよ!」
そう言う啓介は、秀一と同じペースで飲んでいるのに、いつもと何も変わった様子は無く、秀一を真っ直ぐ座り直させていた。
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