別れ

3/8
前へ
/169ページ
次へ
「今日休みだったのに、なんで連絡くれなかったの?」 「疲れて寝てた」 「頑張って連絡くれるんじゃなかったの?」 いつもなら言わない、ケンカのきっかけになるような言葉だ。 でも、今日は遠慮せずに、自分の思いを全部ぶつけるつもりでいた。 「あぁ、わりぃ」 正樹は意外にも素直に謝った。 でも、私は引かなかった。 「連絡待ってたんだよ?」 「…」 「ヒロにも連絡してなかったし、正樹を信じて待ってたんだよ?」 「…」 「なんか言ってよ」 「わりぃ」 「…そうじゃなくって!!」 立場が逆転していた。 私の方が悪いのに、私が怒っていた。
/169ページ

最初のコメントを投稿しよう!

380人が本棚に入れています
本棚に追加