夢で見た少女

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俺は深淵 勇人(しんえん はやと)。 今をトキメク高3だ。 サッカーとパソコンが大の得意で、三度の飯より三度寝が好きな俺。 最近、夢を見る。 俺の過去なんだろうか、違うのか。 少年と少女が泣きながら手を取り合って約束をしていると、その子らの親が来て二人を引き離す。 なんとも切ない夢だった。 最も、俺にそんな記憶は無い。 その子らの年代の頃は女よりサッカーだったし。 同じ場面を繰り返し見るから謎だった。 毎日、毎日。 それに、母さんに訊いても知らないと言われる。父さんは… 俺が生まれて数週間後に亡くなったらしい。 今は、5つ上の兄貴の暁彦(あきひこ/通称あきにい)と、 孤児だった3つ下の妹の千絵(ちえ/通称ちぃ)と、 孤児だった14つ下の弟、蒼鯉(そうり/通称そー)がいる。 とまあこんな感じの大家族でも、俺とあきにいのバイト代と収入で暮らして行けている母さんの節約根性は凄い。 部屋は、リビングから直ぐにある部屋が母さんとそー。 二階にある四部屋は、俺とあきにいとちぃが使っている。 後一つだけは、母さんが鍵を掛けている部屋。 多分、父さんの書斎だ。 今日も、忙しい朝が始まる。
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