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久しぶりに触れる舞の髪を優しく撫でながら泣き止むのを待ち、顔を上げる舞へ謝った。
「舞ー。ごめんね」
「ううん。私が悪いの...私が秀一の事...」
「もう、何も言わなくてもいいよ」
舞の言葉を遮り、そう言った。
微笑む俺に舞も優しく笑い掛けてくれ、俺はずっと伝えたかった言葉を舞へ伝えた。
「もう二度と舞を手放したくないんだ...ずっと、傍に居て欲しい。舞ー。結婚しよう」
まだ、涙で潤む舞の瞳を見つめてプロポーズする俺に、始めは驚いた表情を見せる舞は、次第に笑顔になり、今までで一番の笑顔で返事をしていた。
「もう絶対離れないもん.........私をお嫁さんにして下さい」
そう言って、恥ずかしそうに俯く舞の左手を取り、指輪を付けてあげた。
「えっ......。ありがとう...」
舞は笑顔のまま、一粒の涙を零していた。
その舞へ告白したあの日と同じ、長い長いKissをして抱きしめた。
「おーい。いつまでイチャついてんだー。置いてくぞー」
その啓介の声のする階段の下を見ると、マネージャーの運転する車に寄り掛かり、腕組みしている啓介と...その横には、悠斗、雅人、彩、凜の皆が笑顔で俺達を見ていた。
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