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気が付いたとき、少女は暗黒の荒野のど真ん中にいた。
少女の周りにはどす黒い毒気が立ち込め、少女以外の命は皆無だった。
黒曜石のように黒く巨大な塊が、小さな少女を押し潰すかのように、辺りの大地に突き刺さっていた。
死で一色の荒野の真ん中で、少女はひざまづいて鳴咽していた。
優しかったパパとママ、一緒に遊んだ友達、ひそかに飼っていた猫…………
何故、楽しかったあの日常が、みんな消え去ってしまったのだろうか。
何故自分だけ、ここで泣いているのだろうか。
少女には分からなかった。
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