第1章1話 マリアーナ.

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数を数えるという行為は、今は当たり前に行われている。 便利で、必要で、現代の人間にとっては存在する事が自然な状態で…それが2000年間も浸透しなかった? そんな馬鹿な… 「わっ!」 突然、右頬に何か冷たい液体がかかった。 右手で液体を拭いながらそちらに目をやると、ダンが水鉄砲を構えていた。 その銃口は私の頭を狙っている。 「へへっ!命中!」 ダンはとても楽しそうに笑っている。 「ダン…何してるんだ?」 「先生が何度呼んでも気付か  ないから、水掛けたんだ!  水掛けられたら、誰だって  すぐに気付くじゃん♪」 「先生の顔怖かったー。」 「何考えてたの?」 「どっちが本当なの?」 「答えてください、先生。」 どっちが本当なのか私が教えてほしいぐらいだ。 「本当はいつのジェミニか判  ってる人がどっかに居るん  じゃない?」 「魔法で長生きしてる人が居  るのかも!」 「それだ!」 私は思わず叫んでしまった。 教室中が私の叫び声に驚いて固まっている。
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